・手売り販売(フリーマーケット、知り合いへの販売)
・NET販売(自分のサイト、minne等のマーケットサイトを利用)
・店舗販売(卸し売り、委託販売)
どれが一番良い方法か、というものではありません。先ずは皆さんが楽しく取り組めてそれなりの結果が出ることが何よりも大切なことです。作品のカテゴリーによって向き不向きもあるでしょう。しかし可能であるなら、是非この3通り全てに取り組んでいくことをお勧めします。それぞれに相互作用が働いて思う以上の成果が上がることがあります。その相互作用については追々説明したいと思います。
本日はその中でも『委託販売』について考えてみます。実は10年程前、渋谷で委託販売+雑貨のお店を営んでいたことがあります。ですのでお店側の考えや気持ちなんかも交えながら委託販売で売り上げをあげるにはどういう点に気を付ければ良いか等をお話しします。
☆委託販売のデメリット
・売れない場合でもお店側にはリスクが無いため、積極的に販売してもらえない場合がある。
・品物を預けるので、盗難等のリスクがある。
・お店に手数料を支払いため利益率が下がる。(平均30%程度)
☆委託販売のメリット☆
・お店によって異なるが思い立った時に直ぐ始めることが出来る。
・〇〇で購入できます!〇〇にて販売中!のように委託している店舗名を自サイト、SNSに書き込むことでお客様から信用されやすい。また、お店の宣伝にもなるのでこれは絶対にやりましよう。
・お店自体にお客様がついていたり、お店による集客もあるので不特定多数の人に(商品を)見てもらうことが出来る。
・自分で接客する必要がない。自分がその場にいなくても作品(商品)が売れてゆく。その間に次の制作にとりかかることが出来る。
・他のアーティストの作品を見てインスピレーションを得られる。また、お店を通して他のアーティストとの繋がりが出来る。
見ての通り。メリットの方が多いです(笑)。僕の主観的な意見のみで申し訳ないのですが、もし近くにそういった委託で販売出来る場所があるのであればそれはチャレンジしてみる価値があります。何がどのように繋がっていくか分かりません。
しかし、先ず最初にいっておきますが、作家自身に既に多くのファンがいるか、特別に魅力的な作品を作っているかでなければ委託販売店に預けただけでは中々思うように商品は売れていきません。ではとのような点に注意すれしてアクションを起こせば委託販売を利用して自分の屋号の名前を売り、売上を伸ばしていけるのでしょうか?
先ずお店の人に気に入ってもらうこと。
凄く当たり前のことですが、これはとても大事です。お店の人は当然、自分が気に入ったものや、売れると思った商品をお客様によく見える場所に飾ってくれますし、当然お客様にすすめてくれることも多くなるでしょう。気に入ってもらうというのは媚るという訳じゃないですよw。お店の雰囲気やコンセプトを理解したうえで委託をお願いしているかどうかが大切だということです。
また、お店の人にあまり手を取らせないように次の2点については最低用意していきましょう。
1、値札は見えやすい場所に自分で付けていく。(お店によっては専用タグを使う場合もあるので事前確認要)
2、納品書、領収書(お金のやり取りが発生する場合)、印鑑、筆記用具は持っていきましょう。極力お店の人に手間をかけない姿勢が大切です。
売上目標を設定する
先ず、月にいくら売りたいか、大体の目標金額を決めましょう。冷静に考えて現実的な金額を設定することが大切です。一度預けてさのまんま放置して『売れたらラッキー』という熱量では中々結果が出て来ません。目安としては納品した品物の上代(売値)合計金額の10~20%ぐらいです。20,000円分の商品を納品したら2,000~4,000円。決してこれだけは最低売ろうという金額ではありません。むしろ初月でこれだけ売り上げたら継続しない手は無いでしょう。工夫次第で少しずつでも売上を伸ばすことが出来ます。
値段のバランスを考えて納品する
300円のもの、1,000円のもの、2,500円のもの、8,000円のもの等、何種類かの値段のものをまとめて納品しましょう。こんな値段では売れないだろう…と思っていたものがあっさり売れることもお店ではよくあります。値段が安めのものと、高めものを合わせることにより全体の売上がアップします。
例えば月に4,000円売れたとしても、お店側に手数料を支払いますから手数料30%として2,800円の現金収入ということになります。材料費や交通費等を考えればほぼトントンとなります(材料費、その他の経費についても計算した上で値段を決めましょう。)しかし先ずはこの損益分近点を目標に設定します。3ヶ月試行錯誤しても結果が出なければ、どんどん他のお店を探しましょう。売れなくても損はしませんし、何件か掛け持ちして委託することで売れるコツが見えてくることもあると思います。目標を達成した店であれば続ける価値がありますので、お店の方とコミュニケーションを取ってどういった商品が売れているか等をリサーチするもの大切です。
お店のコンセプトや、雰囲気に絡めた自分なりのオリジナルな商品を考えてみることに面白さを見いだせれば色々と見えてくると思います。お店の波長と作品の波長が合っている方が良いことは言うまでもないですよね。人通りの多いお店程当然ながら人気がありスペースが無いことが多いです。先ず色々なお店をリサーチして自分の作品が似合いそうなお店を探してみて下さい。きっと素敵な繋がりに出会えると思います。
売上も勿論大事ですが、お店に自分の作品を置くことによって『自分の屋号の知名度を上げていく』こともまた大事な目的であることを忘れないでくださいね。必ずショップカードを作って、お店に置いてもらうようお願いしましょう。大体は快く置かせてくれます。ショップカードには必ず自分のネットショップのアドレスやQRコードを印刷しましょう。ネットショップが無い人は平行して作っていきましょう。販売の窓口を作るだけなら凄く簡単にできます。その辺についてはまた次回にでも。
因みに前回ご紹介したカレンダーを販売しているWEBショップ『TsumugiWorks』では【BASE】を利用しています。
こちらの三軒茶屋にあるカフェ&ギャラリー*LUPOPO*さんのTwitterアカウントで『みんなでシェア展』という企画をたまにやってす。色々参考になると思いますので興味があればフォローしてみて下さい。
http://lupopo.net/
https://twitter.com/Lupopo_cafe